第422回中国放送番組審議会概要

 

 9月8日開催の第422回中国放送番組審議会は、まず局側からラジオ・テレビの秋の番組編成について説明が行われ、出席委員全員の了承を得た後、8月14日放送の自社制作番組「村に戦争があった〜286の墓碑銘」を合評しました。

 これは、山県郡大朝町の忠魂碑に記された戦没者の遺族や関係者を訪ね、日清戦争や          シベリヤ抑留までの、当時の村の状況や故人の思い出を語ってもらうドキュメンタリー番組で、静かな田園風景を背景に戦争のむごさや庶民に残した戦争の傷跡が描かれています。

 委員のおもな発言は次の通りです。

 ★戦後53年が過ぎ、当時を知る人たちも高齢化し、貴重な歴史の記録を後世に残す意味でも、番組化したことは意義深い。★戦争の残酷さを一方的に訴えるのでなく、美しい映像と淡々とした語り口調で視聴者に自然に考えさせており、感動的だった。★資料が多く散漫になりがちなところを、忠魂碑を軸にうまくまとめており感心した。★1時間の放送時間に、どの資料や人物をいれるかで苦労したと思う。★遺族の語り口が自然で素朴なのが、かえってリアルで、見続けるのが苦しかった。★若者たちの世代の視点も入れて欲しかった。★忠魂碑は全国各地にあるが、何故大朝町なのか。★何故若いディレクターが、

これを取り上げたのか・・・等でした。

 これに対して、制作者からは「大朝町の忠魂碑には戦没者の名前だけでなく、いつ、どこで、なんの戦争で亡くなられたのか記され、軍人以外に一般の人ものせてあった。これを

調査することで、広い意味での戦争が忠魂碑の中に見えてくるのではと思い、取材した」との説明がありました。           

 なお、野村尊敬委員が公務多忙につき退任、10月から久保田文也氏が就任することになりました。

 なお、今回の出席委員は、

    竹 下   彪      平 田 克 明      田 中 登志子

    若 本 祐 昭      村 上 俊 二      見 延 典 子

    竹 田 保 孝      曽我見 義 則 でした。(敬称略)

 

  次回は10月13日に開催される予定です。

 

                                   以 上