報道特別番組『風が吹いたあとに』

 放送 2000年9月15日(金)  15時〜15時55分 
 再放送 2000年9月24日(日) 24時45分〜25時50分 

旧ソビエト連邦の核実験の放射能被害に苦しむ人々が大勢暮らすカザフスタン共和国のセミパラチンスク市。昨年に引き続き同国を訪れたヒロシマセミパラチンスクプロジェクトのメンバーと広島大学原爆放射能医学研究所の先生に同行取材したRCC報道センターの記者が、核実験終了から11年たつ今も国の支援のないまま被害に苦しむカザフの人々の暮らしを特別番組として伝える。

セミパラチンスク市に、重い心臓病を患う2歳の息子を抱える夫婦がいる。生まれつきの障害について現地の医師は、この男の子の祖父が核実験場のそばで暮らしていたことと関係があるのではないかという。失業率の高いこの国で、父親はようやく仕事を見つけたばかり。わずかな収入で苦しい生活の中、息子は手術をしなければ、あと5年の命と宣告されているが、その費用をまかなえる見込みはない。
 一方、中国と国境を接するカザフスタン東部の住民からは、「中国の核実験のせいでセミパラチンスクと同じような健康被害にあっている」という声が聞かれる。影響調査に乗り出した広島大学のスタッフに、現地の人たちは「私たちもヒバクシャ」と訴える。中国から風が吹く日は、子供を家の中に入れていたという住民達。健康への不安は日々強まっている。
 度重なる核実験で性能を高め続けた核兵器。その一方で、核実験で生じた放射能と病気との因果関係の解明は、不充分なままである。
 「なぜ私たちが選ばれたのか」セミパラチンスク市に暮らす夫婦のつぶやきは、カザフスタンの核被害者、すべての人々の声である。番組では家族の日常にスポットをあて、核実験の影が人々の暮らしに重くのしかかるカザフスタンの今を伝える。



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