第520回中国放送番組審議会概要

開催日: 2007年11月27日
場  所: 中国放送役員会議室

今回の番組審議会の主要な議題は、BPOから出された見解の説明とテレビ番組の審議でした。
冒頭、中国放送の川島報道制作局長から、BPOの放送と青少年に関する委員会が出した「出演者の心身に加えられる暴力」に関する見解について説明がありました。当委員会は平成12年に、バラエティ番組の中でいわゆる「罰ゲーム」に代表される出演者に対する暴力や性表現について青少年に与える影響が大きいとして見解を出していますが、物によっては若干の減少がみられるものの、過激化する傾向もあるので、更なる検討を要望したいとの内容です。中国放送では、従来からいじめや暴力シーンに関して特段の配慮をして番組を制作していること。放送後も少しでも疑いがあれば議論していて、今後も倫理観を持って携わりたいと発言しました。
委員長は、今後はこういった視点でも番組を審議したいと話されました。
続いて、番組審議に移り、テレビ番組「子どもと島とおとなたち」(3月26日放送)を審議しました。
この番組は、担当プロデューサーが尾道市の百島小中学校へ総合学習の一環で講師として呼ばれたことがきっかけで始まりました。カメラにさわったことがない子供たちが、百島をテーマにドキュメンタリーを製作する過程を追っています。今年1月、「いきいき!夢キラリ第128回ボクらの島をドキュメント!」(30分番組)を放送しましたが、その後を取材して再構成し、1時間番組として製作しました。第3回日本放送文化大賞準グランプリを受賞した作品です。
中国放送番組審議会は、今年3月、「いきいき!夢キラリ第128回ボクらの島をドキュメント!」の審議を行っています。
番組視聴後、委員の方からいただいた意見は以下の通りです。

  • 不登校の中学生が百島に行ったこと自体でも良かったが、ひとつのことをやっていくことが子供たちにとって重要だったと感じた。


  • 最初にビデオの撮り方の先生として行ったのに、よくここまで作られたと思う。とても良い番組だ。


  • 教頭先生の話の中で教え込むのではなく、その人の何かを引き出すと言っていたが、その方針と島のゆったりとした時間の流れ、番組がうまくマッチしていて、バランスが取れていた。最近はなかなか涙が出る番組がないけれども、ジーンときた。


  • 子どもたちの勉強のレベルがどの位なのかが出でこなかったのが気になった。


  • 30分番組のときはもっと見たいと思った箇所が、今回の番組に入っていた。


  • 前回の方が凝縮されていた。


  • 30分番組のときはもっと見たいと思ったが、1時間だと今度はしんどいと思った。


  • 音声がざわついていて、ちょっと聞きづらい。


担当プロデューサーは、撮影のほとんどが民生用デジタルカメラで行ったので、回りの雑音を拾って聞きづらかったのだと思う。一方で、デジタルカメラでの撮影だったからこそ人対人の関わりの中で取材が出来、彼らの表情が取れたと思うと発言しました。
今回、審議したテレビ番組「子どもと島とおとなたち」は、来年1月4日午後2時からTBS系列で全国放送されます。また、「ぼくらの島をドキュメント!」は12月10日にDVDで発売されました。

<文責:中国放送番組審議会事務局>

トップへ戻る


Copyright (C) 2007, RCC BROADCASTING CO.,LTD. All rights reserved.
E-mail to rcc@rcc.net