今回審議したのは、11月18日に放送したテレビ番組「平和への旅路 世界の記憶 朝鮮通信使」です。この番組は、ユネスコの世界記憶遺産に登録された朝鮮通信使について、関連のある広島県内各地をはじめ、韓国ソウルを取材、RCC開局65年記念特別番組として制作されました。11月18日に放送しました。
【担当ディレクターの説明】
「朝鮮通信使が記憶遺産に登録されるまでに、他の日韓の歴史問題と同じように、いろんな葛藤もありました。また、それまで取材してきた下蒲刈や鞆の浦という広島ゆかりのエピソードだけでなく、他の土地にもいろいろなエピソードがありました。通信使の歴史の全体像と、それが今、私達に投げかけるメッセージとは何かということを考えながら、取材を進めました。」
【委員の方々からのご意見、ご感想】
- 個人的には、前半の教養的な部分の雰囲気がとても好きだったので、後半の少し重厚な部分と分けるとか、全体を長めにするとか、何かの方法で、もう少し前半の部分をもっと見たかったという思いがありました。
- 後半にあった慰安婦問題は確かに現在日韓で議論されているテーマでありますが、少し唐突な感じがしました。番組の中においての存在意義がよくわかりませんでした。
- なんとなく耳慣れして聞いていますが、世界遺産とは何なのかということを、番組の中でもっと説明したほうがよかったと思います。世界の文化や交流の中で、世界遺産というものを改めて位置づけをしたほうが、この朝鮮通信使というものの理解につながると思います。
- 世界の記憶に登録された部分と、朝鮮通信使そのものの紹介部分を分けて番組を作った方が視聴者には理解しやすかったのではないかと思いました。
- 朝鮮通信使を知っているつもりだったのですが、全然分かっていなかったと大変反省しました。歴史の事情やその経緯など恥ずかしながら初めて知りました。
- 広島ならではの歴史的なもの。これは地方局でしかピックアップできない。そういう面では、こういう番組を今後ともぜひ期待したいという思いを本当に思いました。