第474回中国放送番組審議会の審議の概要

(於 中国放送役員会議室)

今回は、5月5日(月・祝)の午前10時20分から11時25分まで放送された西日本8局特番の『西日本が沈む日〜巨大地震は必ず来る。』を審議しました。
この番組は、30年以内に40%の確率で来るといわれる南海地震を、中央防災会議が発表した資料をもとに西日本の系列放送局が一緒に制作しました。番組を放送することで、地震について視聴者の方に警鐘を鳴らすのが狙いです。
番組視聴後委員の方々から下記のご意見ご感想を頂きました。

  • 趣旨は、視聴者に地震のことについて警鐘をということでした。ビジュアルに見せられましたので、地震に伴う津波の被害はよく分かりました。ただこれを見て、人間というのは地震に対して非常に無力というか。ただ高台に上がるとか、何も手が打てない、だから大変なのかなという感じさえしました。だからこそ、自助努力ということと、日頃からの備えということを教えていただきたかった。


  • 正直言って、眠かったです。地震というのは、知識ではなくて体験の方が、いつまでも頭に残るものだと思います。
    番組自体はコンピュータグラフィック等を使い、見やすく知識としては非常に面白いものでした。しかし、何か感性に訴えかける、経験として自分の心の中に残るようなものが何かあったのかと言えば、なんかあんまりピンと来ない。そこのところが落ちていたのかなという気がします。


  • 大自然の威力の前には、人間は無力なんだなということを、改めて感じさせてもらいました。この番組は、あまりにも人間の力ではどうすることもできない想定になっている。それに対して我々は何ができるかというと、ただ逃げるしかない。地震の後は必ず津波が来るとか、津波は非常に恐ろしいということを伝えるには、非常に良かったと思います。


  • 地震災害に対して、私達の心構えというのは、普段あまりできていないように思います。ですから、ただ単に視聴者に恐怖というものを与えるだけではなくて、各自治体がどういう対応をしているのかを私達に知らせる番組でもあるわけです。広島はどのような形をとっているとか、冷静にどのように対応したらいいのか、普段から防災のある程度の訓練をするとか、備えのためにはどんなことをしたらいいのかとか、もう少し具体的な何かを教えてくれるものであったほうがいいと思いました。


  • この番組を見ていますと、恐ろしいことは確かに分かりました。恐怖感を与えていただきました。だけど、ではどうしたらいいか?そこをどういうふうに自分達が努力すればいいのかを、次の番組でやっていただければというふうに私は思います。非常に参考にはなりましたけれども、恐ろしさ、恐怖心のほうが先に立ったというのが感想です。


  • 5月5日の子どもの日に、この番組を放送したということですが、子ども達や若い人達がこれを見てもうダメだというか投げやりな気分になると、これは防災対策にとって最悪だと思います。今後、防災番組を作る時の中心的なポイントは、制御情報を中心とした番組でないと、人は関心すら持たなくなってしまうのではないかという気がします。
    その他、SARSの報道問題について、マスコミは、何故そのまま出してしまったのかという感じがしています。公表するのは仕方がないにしても、その地域に住む方々の生活を脅かさない報道の在り方は考えられないでしょうか。とのご意見に対しては、情報公開の難しいところですが、こういう病気の場合、極めて珍しいケースですが国や自治体は正確な情報を公表し、マスコミとしても迅速な報道が求められると考えていますと応えました。
    またRCC側からは、消費者金融のCMについて基準を設けることにし、在広各局で当番社を決め、事前にコマーシャルをチェックした上で放送することにしたなど報告しました。


平成15年5月27日
中国放送番組審議会
出席委員は
委員長:生和秀敏
副委員長:久保田文也
委員:野村純孝 久笠信雄 丸本たかし 上田みどり
以上、6人の皆さんです。

以  上

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